虫歯の痛み、
我慢していませんか?
Caries pain
虫歯は歯科を代表する疾患の1つです。虫歯になってしまうと冷たいものがしみたり、痛みが出たりしますが、特に神経まで到達した虫歯の痛みは凄まじく、夜も眠れないほどひどくなることもあります。また、そうなってしまうと治療回数も増え、治るまでに時間もかかってしまいます。
そうならないためにも、異常に気づいたら早めに治療することが大切です。
当院では「自分が虫歯治療を受ける立場だったら」という視点で、痛みに配慮した治療や可能な限り歯を削らない治療を心がけており、丁寧かつ誠実に治療を行わせて頂きます。
虫歯が引き起こす症状
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Missing teeth 歯が欠ける
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Tooth hurts 歯が痛い
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Cold things stain 冷たいものがしみる
虫歯の進行と症状 FLOW
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脱灰
歯の表面にあるエナメル質という部分の一部からカルシウムなどのミネラルが失われて白く濁ったり変色してしまった状態です。症状としては見た目の変化程度で、痛みやしみるといった症状はありません。また、フッ素の塗布などで改善する可能性もあり、無理に削って治療する必要はありません。
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エナメル質う蝕
最表層のエナメル質に限局する虫歯です。歯自体に痛みやしみるといった症状はありませんが、エナメル質はエナメル小柱という結晶の集合体であるため、一部が欠けると残った部分は鋭く尖ってしまうことがあります。
欠けた部分が舌や粘膜を傷つけてしまう場合は少し磨いて角を取るなどの処置が必要です。積極的な治療は必要ありませんが、欠けた部分が大きかったり、見た目に影響を与える場合は樹脂を詰めるなどの治療を行います。STEP -
象牙質う蝕
エナメル質の内側にある象牙質まで虫歯が進行すると、冷たい水でしみたり、痛みが出るといった症状があります。見た目にも大きく穴が空いていたり、黒く変色したりと変化が大きく、虫歯の進行も早くなるため早急な治療が必要です。
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歯髄炎・
根尖性歯周炎歯髄炎は虫歯が神経まで到達して、激烈な痛みを伴うことが多い状態です。何もしなくても痛い「自発痛」があり、痛みで夜も眠れなくなることがあります。しばらく痛み止めを飲み続けていると痛みを感じなくなりますが、それは虫歯が治ったのではなく、痛みを感じる神経が全て虫歯菌によって死滅してしまったことを示しています。
根尖性歯周炎は、神経が全て死んでしまっている歯の根の先に膿がたまる疾患です。痛みなく進行することも多いので、治療の必要性を感じない方もいらっしゃいますが、体調を崩すなど免疫力が低下すると、歯髄炎よりもひどい痛みをもたらすことがあるため、痛みがないうちに治療しておく必要があります。いずれの疾患も、根管と呼ばれるもともと神経と血管の複合体である歯髄が入っていた部分を綺麗にする根管治療が必要となります。STEP -
残根
虫歯によって歯のほとんどが崩壊し、根の一部だけが残った状態です。細菌の巣窟になっており、健康な部分がほとんど残っていないため、治療して残すことはできません。抜歯してインプラント、入れ歯、ブリッジなどの歯を補う治療を行う必要があります。
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痛みに配慮した治療
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痛みを減らす4つの工夫
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針の注射の前に塗る麻酔を塗布
麻酔で最も痛みを感じやすいのが、麻酔の針を刺す時です。この痛みを軽減するために、表面麻酔という塗る麻酔をあらかじめ塗布して、感覚を鈍らせます。
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極細の注射針を使用
細い注射針を使用することで、より痛みを感じにくくなります。
当院では、「33G」という販売されている中で最も細い針を使用しています。 -
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麻酔液を入れる速度と圧力を管理
麻酔薬を入れる速度が速すぎたり、圧力が強すぎたりすると痛みを感じやすくなります。
当院では電動麻酔器を使用することにより、これらを管理し、痛みを感じにくくしています。 -
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麻酔が効くまで時間を確保
注射の麻酔を行っても、すぐに痛みを感じなくなるわけではありません。
忙しい歯科医院では麻酔をしてすぐに治療を始めることもあるようですが、当院ではしっかりと時間をとって、麻酔のお薬が浸透してから治療を始めます。
根管治療とは
歯髄まで到達してしまった虫歯や、根の先に膿が溜まっている根尖性歯周炎を発症した時に必要となるのが根管治療です。
治療の流れとしては、まず歯の中の歯髄と呼ばれる組織が入っていた空洞を綺麗に清掃して、消毒します。根管内が綺麗になり、膿が排出されなくなったら、緊密に防腐剤を詰め、歯の土台として使えるようにします。この上にコアと呼ばれる被せ物の土台を作り、被せ物をすると、歯としての機能を取り戻すことができるのです。根管治療は、いわば歯の基礎工事のようなものです。
TREATMENT
根管治療中は
最後まで通いましょう
根の中に汚れがたくさん残っていたり、根の先の膿がたくさん溜まっていたりすると、根管治療の回数が多くなり、時間もかかってしまいます。患者様も何をされているのかわかりにくく、治療の効果を実感しにくいため、根管治療を中断して来院が途絶えてしまう方も残念ながらいらっしゃいます。
しかし、歯の根の中は虫歯が再発しやすく、治療中は外れやすい仮の蓋で封をしているだけのため、この治療を途中で中断してしまうと、歯が残根状態になってしまい、抜歯になる可能性がとても高くなります。何度も治療に通うのは大変だと思いますが、最後まで一緒に頑張りましょう。
治療をなるべく少なく
するために、予防が大切です
虫歯によって歯が失われてしまうと、2度と元の健康な状態に戻すことはできません。また、虫歯を長期間放置してしまうと、根管治療が必要になって治療回数や治療期間が増加してしまいます。さらに、根の治療を行った歯は、破折や再治療のリスクが高くなり、歯を失う可能性を高めてしまうのです。
このような事態を防ぐためには、予防によってそもそも虫歯にならないことが大切です。どんなに丁寧に、適切な材料を用いて治療を行ったとしても、天然の歯に勝るものはありません。歯を長持ちさせるためにも、ぜひ定期検診にお越しください。